© 2016 by Spin Solfa All Rights Reserved

「牧野流」ゲームミュージックの作り方④

July 30, 2016

ご無沙汰してます、辛うじて生きてます。

さすがに仕事も少し落ち着いた(終わってないけど)ので書いてみたいと思います。

 

*もう完全に玄人向けの話にシフトしてますが、ななめ読みしてください。

 

③で、BGMとSEのバランスについて書きました。

ラウドネス規定値というものが放送業界に導入されて数年経ちますが、

これは何かというと、「映画とCMの音量差が激しすぎる!」という

一般家庭のTV放視聴における不快感が背景にあります。

 

以前、僕がCEDECで講演をした話と重複しますが

このラウドネスを意識すると、曲の作り方が変わるよというお話です。

 

まず、ラウドネスの前にダイナミックレンジを理解してみましょう。

例として某ゲームでの音量変化が下の図です。(書き殴りはご愛嬌…!)

 

 

図①

 

各曲の音量感は、こういった時間軸での音量変化と

そこで鳴る要素(ボイス、SE、ベースノイズ…)を加味して考えます。

 

この場合でいくと、最も音量が小さいのがフィールド。

最も音量が大きいのがボス戦闘。この差がダイナミックレンジです。

 

ダイナミックなレンジです。(ふざけてません。)

ダイナミック=動的。静的は…スタティックかな、まあいいや。

 

 

この音量の大小を「感じる」という人間の曖昧さを数値化したのが

ラウドネスというものになります。

これは人間の耳の特性を数値化したものですので、A特性という重みがかかります。

 

さて難しくなって参りました…!

 

人間の耳は、全ての周波数を等しく捉えている訳ではありません。

高音が耳に突き刺さる方が、低音でじわっと来るより音量的には大きく感じます。

 

 

 

例えば100Hzと3KHzの音がどちらも-6db(絶対値)の波形があった場合、

A特性(耳に近い特性)なら、3KHzの方が大きく「感じ」ます。

楽器に置き換えると、フルートとビオラの低弦が同じ音量で鳴っても

フルートの方が耳に届きやすいのと同じです。

 

強引ですが最初に戻りますと、CMってダイナミックレンジが無いんです。

しかも視聴者の注意を引こうとして高音に寄ったサウンドメイキングが多い。

逆に、映画はしっかりとレンジが取られており、また時間軸の進行に沿って

そのラウドネスの平均値を計測して結果を出しているので、

そこに何もかもを無視した爆音のCMが差し込まれれば

音量を下げたくなるのも仕方ありませんね。

 

放送業界全体でラウドネスが-24LUFS(だったかな?)導入された事で、

最近ではその音量差による不快感はだいぶ減った様に思います。

 

作曲に置き換えると、作曲でもミックスでも、

図①のゲーム中のどこに向けてその曲を作っているのか?を考えると

自然と結果が良くなります。

 

絶対的な基準になるのがボイスの音量ですね。

喋っているのに聴こえにくい、というのは最もストレスですので

音楽と同じく、何段階かに分けてレベルを決めていきます。

 

蚊が鳴く様な囁き声と、一撃必殺の気合声が同じ音量感だったら

何となく嫌じゃないですか?

 

音楽も同じ。

 

戦闘なら、たくさんSEが鳴るし、ボイスもしっかり聴こえないといけない。

それを邪魔しない音楽作りが必要になります。

 

戦闘曲はこれくらい、村の曲はこれくらい。

というのをボイスやSEの音量感を加味して、喧嘩しない音楽を作る。というのが

良い判断基準になるのではないでしょうか?

 

という事で今回は終わり!

 

「牧野流」ゲームミュージックの作り方。

まだまだ続く…かな?

 

Please reload

最新記事

January 17, 2018

December 7, 2017

Please reload

アーカイブ
Please reload

タグから検索
Please reload

ソーシャルメディア
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square
特集記事

Digigrid IOS レビュー&導入事例

February 21, 2018

1/5
Please reload